鶴ケ谷にある仙台オープン病院の院長と話をしたら病院も時流に合わせて手術支援用ロボットを導入しなければいけないことになったが、
あまりに高価なのでまた赤字がかさみそうで恐ろしいということだった。
歯科でもインプラント領域でこの手の器械が出てきて新しもの好きは我先にと導入しているらしいが疑問です。
大きなインプラント治療にはあらかじめステントを作成しておくガイド治療は時間の短縮と埋入位置の正確さには役立ちますが、
ガイドを使用することにより骨室が分からなくなるという最大の欠点があります。
またガイドの狭い穴を通してドリリングすると冷却水がドリル先端に届かず骨が焼けてしまう恐れも出てきます。
なので私は最初のドリルだけをガイドで使用し、そのあとは方向を確かめながら太いドリルで水を大量に流しながら形成します。
これなら骨の火傷は避けられるし、骨質の弱いところにはドリル系を小さくして初期固定を高く取ることができるのです。
この人間による匙加減は馬鹿なロボットにはできません。
医科の分野でもロボットの最大の欠点は組織の柔らかさを感じ取れないところにあると院長がおっしゃっていました。
手でやればもっと早く確実なのにと笑っていたのが印象的でした。