インプラントの上部構造は昔はセメント固定が一般的で世間でも多用されていました。
利点は咬合面のねじ穴がなく全体の強度も増すからです。
ただし何かインプラントに異常があった際には壊さなければならず非常に手間のかかることになる恐れがありました。
上部構造も含めインプラント本体にも何かあった時は上物を簡単に外れるに越したことはありません。
そこで今は多少の上部構造の見栄えや強度不足を考慮してもねじ止め式が主流となってきました。
当院でもほとんどの症例で術者可撤式のねじ止めを採用しています。
本日お見えになられた患者様は12年前に入れたインプラントがねじが緩み丸ごと脱落しておいでになりました。
幸いどこも異常はなかったためすぐに再装着し元の状態に戻すことが出来ました。
ねじ〆には20Nから30Nという強いトルクで行いますが時として咬合力が勝りねじが緩んで上物が外れたり動いたりすることがあります。
そんな時でもすぐに締めなおすことで元に戻りますので心配はないのです。
日本製のインプラントでセメント合着しかできないものもありましたが結局は主流にならずに終わったようです。
変化に対応できるインプラントシステムが安心です。