今や即時義歯の定番となった感のあるオールオンフォーですが一般には誤解も多く、即時に歯が入る治療ととらえる向きも多いようです。
一本入れたいがオールオンフォーでお願いしますなどと言われ仰天することもありますがこれなどは誤解の最たるものでしょう。
一般的には虫歯や歯周病でほとんどの歯が抜歯せざるを得ない状態で、しかもすぐにでも固定式の歯を欲しい人向きの治療法なのです。
もちろんすぐ入るのは一般にはプラスチック製の暫間的な固定式の歯で、本物は4か月から半年後に完成となります。
それでも歯が一日でもないと食事や社会生活に困る方も多くインプラントの利便性を大きく変えた治療法となります。
ただし骨幅が狭かったり高さが不足して不向きな方もいますのでCTを撮りシミュレーションソフトに入れてみないとわかりません。
雑な歯科医師がやると動脈や神経を傷つけて取り返しのつかない医療事故を起こすケースも報告されています。
ノーベルバイオケア社のシミュレーションソフトを大枚払って入手し、さらにベテランの指導員にきちんと教わらないと素人は危ない。
また歯周病の歯を抜いてすぐでは感染しやすく失敗の危険が増しますから一度入れ歯にして歯茎と骨が落ち着くのを待つことも大切です。
だいぶ前に他院でうまくいかず来院した患者さんでひどくてこずったケースがありました。
お互いウインウインで終わるように無理な要求は控えた方が良いですね。
転ばぬ先の杖と言います。